(308)飛び込みてプール開きの水しぶき/柏原 潤子(1964年~)

 もしかすると「飛込」はそれ自体で季語、「プール」と合わせて季題が二つ入っている! ルール違反!と言う人もいるだろう。もちろん季は俳諧の発句の形式上の約束だが、現代俳句で季を単に約束としてしか捉えないのは俳人の堕落だと思う。そもそも歳時記では「飛込」は晩夏のダイビングのこと。プール開きのそれではない。ともあれ、どうです、この伸び伸びした季への寿(ことほ)ぎ。泳ぎに行きたく、なるでしょう? 句集『遠花火』より。(浅川芳直)

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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