佐沼、創部120周年の節目に 熱戦開幕・高校野球宮城大会(下)

 第104回全国高校野球選手権宮城大会は5日に開幕し、8日から64チームが甲子園出場を目指して戦いを繰り広げる。熱戦の幕開けを前に、新たな歴史を刻もうと奮闘する3校を紹介する。(北村早智里、島形桜)

 創部120周年を迎え、初の甲子園出場を目指す。

 長打力のある3番梅沢尚平(3年)を中心に、切れ目のない打線がチームの武器だ。主戦右腕の及川莉央(2年)は直球を軸に試合をつくる力がある。

 最上級生の団結力は強い。幾度も経験した敗戦を糧に培われた反骨心が根底にある。

初の甲子園出場を目指す佐沼の主軸梅沢

 5月の春季県大会の1回戦仙台一戦。及川と2番手佐々木航雅(2年)がけがで不在の中、初回に1番打者の佐藤海斗(3年)がファウルボールを追ってフェンスに衝突し、負傷退場。主力を複数欠く非常事態にナインは奮起した。

 投手未経験の高橋陸主将(3年)を含む4人が継投する総力戦で、打線は14長短打を集めて援護した。激しい打ち合いの末、最後は9-10で惜敗したが、収穫は十分だった。

 「3年生が最後まで自分たちを信じて試合をしていた。花開こうとしている選手たちに、120年の夏を託してみたいと思った」と松井康弘監督は振り返る。

甲子園切符の獲得を目指し、打撃練習に励む高橋主将(左)

 宮城大会は3年生主体の布陣で臨む方針で、守備位置や選手を入れ替えた。野手のリーダー役を務め、自身も遊撃手から二塁手に転向した梅沢は「もう十分機能している」と順調ぶりをアピールする。今春以降は全体の士気の高まりを感じており、「みんなが一つになっている」と語る。

 及川が5月下旬に復帰し、臨戦態勢は整った。夏の最高成績である2014年の準優勝、そしてその先へ-。高橋主将は「120年のプライドと伝統がある。支えてくれている人に結果で恩を返したい」と力を込める。

 チームが勝ちたい理由はもう一つある。左足首のけがでリハビリ中の佐藤への思いだ。「甲子園に行けばグラウンドに立たせられる」。節目の年に憧れの舞台に立とうと、結束力は強まるばかりだ。

けがから復帰し、持ち味の直球の質を突き詰める主戦及川
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