(336)点滴や梅雨満月の高さより/石寒太(1943年~)
病院のベッドに横たわり、自分の手首には点滴がつながれています。細い管は見上げる高さのパウチから伸び、その向こうには窓が、そして梅雨時期の満月が目に入ります。句は倒置法で、月と同じ高さから点滴が落ちて…
関連リンク
- ・(335)おちんこも欣々然と裸かな/相島 虚吼(きょこう)(1867~1935年)
- ・(334)捻挫して少年の夏終はりけり/新庄 八重(1927~2022年)
- ・(333)泳ぐなり水没都市の青空を/堀田 季何(1975年~)
- ・(332)凡吏(ぼんり)われ父の鎧(よろい)に枇杷(びわ)啜(すす)る/只野 柯(か)舟(しゅう)(1917~2011年)
- ・(331)波引きて心もとなき裸足(はだし)かな/吉村 昭(1927~2006年)