公文書管理の専門職「アーキビスト」養成コース新設 東北大院、北海道・東北初

 森友学園に関する決裁文書改ざんを受けて新設された公文書管理の専門職「認証アーキビスト」の養成コースが本年度、東北・北海道の大学で初めて東北大大学院文学研究科に開講した。教員・公務員志望も多い同科の院生に、保存価値のある公文書の選別などの基礎知識を学んでもらうのが狙いだ。

栃木さん(写真奥)からアーキビストの仕事内容などを聞く履修生ら=仙台市青葉区の東北大川内キャンパス

 アーキビストは国や自治体の公文書館(アーカイブズ)などに勤め、記録の管理や保存、利活用を担う人々を指す。宮城県公文書館(仙台市泉区)では現在、専門調査員の名称で勤務する。

 東北大の養成コースでは公文書の保存修復、デジタル化、基本法令の理解などの6科目を文学研究科や法学研究科など5部局の教員が担当。初年度は文学研究科などの院生22人が履修した。

 7月下旬の授業では、国立公文書館業務課長補佐で認証アーキビストの栃木智子さん(43)が同館に持ち込まれる年間250万件超の公文書の選別手順などを紹介。「アーキビストの仕事には公文書館の利用経験が役立つ。学生時代に活用してほしい」と院生らに呼びかけた。

 養成コースを履修している文学研究科2年の田口志織さん(25)は「公文書の扱いや法的な位置付けなどを包括的に学べるのが魅力だ」と話す。

 養成コースを企画立案した同大史料館の加藤諭准教授(アーカイブズ学)は「仙台市など東北各地で公文書館建設の機運が高まっているが、認証アーキビストは首都圏に偏在している。東北での人材育成に貢献したい」と意気込む。

[認証アーキビスト]公文書管理の専門性や信頼性を担保するため、国立公文書館が2020年度に始めた公的認証制度。(1)大学院で関連単位を取得するか国立公文書館などで研修を受ける(3)公文書管理で3年以上の実務経験がある(4)公文書に関する調査や研究実績がある-などの要件を満たす人を申請に基づき国立公文書館長が認証する。4月1日現在の認証者は全国で247人、うち東北は7人。東北大のほか学習院大や大阪大など5大学院に養成コースがある。

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