道路や鉄道寸断、家屋も濁流に基礎えぐられる 山形大雨、静かな田園地帯に深い爪痕

大雨で崩落し、男性が行方不明になったとみられる大巻橋があった場所。残った橋脚に流木が絡みつく

 山形県の吉村美栄子知事は5日、記録的な大雨で大きな被害が出た飯豊町などを視察した。県は併せて被災現場を報道陣に公開した。道路や鉄道は寸断され、家屋も濁流で損壊。静かな田園地帯に深い傷を残していた。

 150世帯が暮らす飯豊町小白川地区。崩落で通行止めになっている県道の大巻橋付近まで入ることが許された。橋のたもとは地盤ごと激しくえぐられていた。

 対岸までの距離は復旧作業に当たる作業員の姿が小さく見えるほど遠い。橋が消えた川は茶色い濁流になっている。付近では車に乗って橋と共に流されたとみられる男性1人の捜索が続く。

大雨で崩落した米坂線の小白川橋りょう

 県道に近いJR米坂線の小白川橋りょうは数十メートルにわたって崩落。線路の一部が宙づりとなり、復旧には時間がかかりそうなことがうかがえた。

 吉村知事は担当者から被害状況の説明を受け、居合わせた住民の「水道が駄目になった」といった切実な声に耳を傾けた。

濁流に基礎をえぐられ、大きく傾いた家屋

 町役場に近い萩生地区では木造2階の家屋が激しく壊れていた。基礎の半分ほど削り取られ、大きく斜めに傾く。住人の農業伊藤一則さん(66)は被災状況を吉村知事に説明、「再建するのは難しい」と肩を落とした。

 視察に同行した後藤幸平町長は「水道は一両日中の通水を目指して頑張っている。数多く損壊した道路と米坂線の復旧をできるだけ早くしてほしい」と要望。吉村知事は「住民が頑張る気力を失わないよう、より良い復旧を速く進めたい」と話した。吉村知事は川西町の被災地も視察した。

大雨で道路が大きくえぐれた国道113号=飯豊町手ノ子
崩落した大巻橋のたもとで担当者から被災状況の説明を受ける吉村知事(右)。中央は後藤町長

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