(350)大鴉すこし離れて夏祭/野城 知里(2002年~)
暦の上では、お盆はもう秋。でも中学・高校生にとっては、夏休みの最後の思い出づくりの時期。お祭りに少し距離を置くカラス。祭りの喧騒(けんそう)を嫌がっているのか、そっと見守っているのか。カラスが夏の終…
関連リンク
- ・(348)片恋の記憶に少し金魚の朱/矢野 玲奈(1975年~)
- ・(347)再会のサイダーにはや泡乏し/木塚夏水(1991年~)
- ・(346)爆心の緑蔭(りょくいん)にあり乳母車/前川 弘明(1935年~)
- ・(345)炎昼へ製氷の角(かく)おどり出る/秋元 不死男(1901~1977年)
- ・(344)足音を聞きしは夢か明易し/佐藤 紅緑(1874~1949年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。