酒田の「白ばら」年内で閉店 東北最後の元キャバレー コロナ禍で利用激減

昭和のスターたちが立ったステージから見た店内

 東北最後のキャバレーだった山形県酒田市の「白ばら」が年内いっぱいで閉店する見通しとなった。同市の旅館経営佐藤仁さん(59)が中心となり、催し会場や飲食店として復活させて5年目。昭和レトロの雰囲気を今に伝える夜の社交場は、新型コロナウイルス禍によって再び存続の瀬戸際に立たされている。

 キャバレーとして2015年末に閉店した後、経営者兼支配人だった本間邦夫さん(71)から運営を引き継いだのが佐藤さん。合同会社「白ばら友社」を設立し、インターネットで寄付を募ったほか、自腹も切って計1000万円かけて内部を修繕した。2年後の17年末、形態を変えて再オープンした。

白ばらが入る3階建てビル。老朽化で維持管理費がかさむ

12月30日に幕

 自ら店に立ち営業に奔走したが、長引くコロナ禍でカラオケ大会などのイベント利用が激減。現在は土曜夜のみ飲食バーとして営業を続ける。昨夏に大病したこともあり、閉店を決断した。自身最後の花道を飾るべく、12月30日夜に最終イベントを行う予定だ。

 鉄筋コンクリート3階の建物は築53年。老朽化が進み、カビ対策に除湿機や換気扇を稼働させるだけで月4万~5万円かかる。佐藤さんは「客入りがなくても維持管理は欠かせない。来年以降も資金が続く限り建物は守りたい」と話す。

店内で客に対応する佐藤さん(左)と本間さん(中央)

「引き受け手いれば…」

 ミラーボールきらめく店内、全国区のスターも立った華やかなステージ。港町酒田の夜を彩った殿堂が失われることに未練もある。佐藤さんは「白ばらは全国的にも貴重な『昭和遺産』。自分は身を引くが、新たな引き受け手が現れてくれれば」と期待を寄せる。

 連絡先は白ばら友社代表の佐藤さん090(9332)9290。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る