(354)くさぐさの光おとろへきりぎりす/井越 芳子(1958年~)
8月も半ばを過ぎ、まだ暑いといっても夕暮れには虫の音が聞こえるようになってきました。暦を見れば既に秋。気候変動が叫ばれる世の中ですが、季節は巡っているようです。真夏とは違い、生い茂る草のきらめきも静…
関連リンク
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- ・(351)人界の真闇に吊るす蛍籠/高岡 修(1948年~)
- ・(350)大鴉すこし離れて夏祭/野城 知里(2002年~)
- ・(349)蜩(ひぐらし)の門じやんがらの鉦(かね)通る/山崎 祐子(1956年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。