(357)赤のままこぼすつもりはなかりけり/中岡 毅雄(1963年~)
赤のままはイヌタデのことです。秋の道端に、紅紫色の花穂が重く垂れています。花の粒は昔からままごと遊びのご飯に使われてきました。その花のことを詠んだのでしょうか、こぼすつもりはなかったのだと残念そうな…
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