伊達政宗作の絵画2点、初めて同時出展 「達磨図」と「梅に小禽図」

 武士階層が日本史上で果たした役割について考える企画展「みちのくのサムライたち-東北武士の系譜」が10月1日、宮城県多賀城市の東北歴史博物館で始まる。県内で近年見つかり、伊達政宗作と鑑定された絵画「達磨(だるま)図」と「梅に小禽(しょうきん)図(梅ニ雀=すずめ=)」の2点が初めてそろって出展されるなど、美術愛好家にも見逃せない内容となっている。

 同館が主催し、河北新報社などが共催。国宝14点、国重要文化財32点を含む約100点の史料を展示する。充実しているのは刀剣類で、「蕨手刀(わらびてとう)」から始まる反りのある日本刀の歴史が語られる。蕨手刀は古代東北の蝦夷(えみし)と呼ばれる人々が用いたとされ、作刀技術が全国に広がり、日本刀の隆盛につながったといわれる。

伊達政宗作とされる「梅に小禽図(梅ニ雀)」

東北歴史博物館で企画展、10月1日に開幕

 南部家伝来の太刀「助真(すけざね)」(国重要文化財)は、蕨手刀の技術が洗練されて里帰りした好例。助真は刀剣産地の備前国(現在の岡山県)生まれの刀工で、鎌倉に移住して作刀に励んだ。甲斐(かい)国(山梨県)を本拠にしていた南部氏が奥州に領地を得て下向する際、助真の太刀を携えてきたと考えられている。

 慶長3(1598)年正月10日の日付がある「豊臣秀吉朱印状」(国宝)も注目の史料。越後の上杉景勝に会津への国替えを命じるに当たり、注意事項をこまごまと記している。現代で言えば住み慣れた新潟県から福島県への移住命令。権力者の意向には逆らえない大名の悲哀も感じられる。

 同展は11月27日まで。入場料は一般・大学生1200円、65歳以上1100円、小中高校生500円。連絡先は同博物館022(368)0106。

伊達政宗作とされる「達磨図」
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