(390)蘆原にいま見ゆるものすべて音/小川軽舟(1961年~)
アシは日本の在来種で、湿地帯に群生する高さ3メートルほどの植物です。秋になると穂が実り、風とともに擦れ合う音が一面に広がります。作者の目の前にもアシの大群落があるのでしょう。視界のすべては覆い尽くされ、耳にはずっとザワザワと風の渡る音が届きます。「見ゆる」という視覚で切り取られたものには、揺れる穂…
関連リンク
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。