(393)雷兆す体よ僕に付いてこい/秋尾敏(1950年~)
今にも雷が鳴り出しそうな空模様です。雨と落雷に備え、ここから立ち去るために動かなければ、と捉えることもできるでしょう。もしくは、全く意味を切り離して読むこともできます。雷のきらめきのように思考が次々と湧いてくると、体や行動が考えに追い付かないことがあります。思考と身体をつなげるのは脳の電気信号です…
関連リンク
- ・(392)銃声を受け止めてゐる秋の山/𠮷沢美香(1999年~)
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- ・(390)蘆原にいま見ゆるものすべて音/小川軽舟(1961年~)
- ・(389)雁鳴いて大粒な雨落(おと)しけり/大須賀乙字(1881~1920年)
- ・(388)わたくしを捜す放送秋の暮/栗林浩(1938年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。