(394)底紅(そこべに)や私を嫌ふ私の子/辻美奈子(1965年~)
「底紅」は木槿(むくげ)の別名で、花びらの中央の底が紅色のものをいう。作者はその紅色に、複雑な愛憎の色を見たのだろう。親と子の間は美しい愛情だけではなく、特に反抗期には、子は親に負の感情をぶつけてくることもある。私のおなかから生まれた「私の子」ではあるが、私とは違う人格を持つ一人の人間なのだと思い…
関連リンク
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。