(408)芋の露懸命と云ふひとところ/三井量光(1941年~)
気温が下がってくる朝晩は大気中の水蒸気が凝結し、露となって屋外の物の表面を覆います。芋の葉に集まった露は茎に繋(つな)がる中央に大きな玉を作り、やがて雫(しずく)となって落ちていきます。「ひとところ」とはある場所や同じ所という意味です。いま落ちるか、いま落ちるかという張り詰めた時間、露が懸命にこら…
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