(419)吊し柿風慣れの行はじまりぬ/中原道夫(1951年~)
干し柿。沢山(たくさん)作っている家庭だと、まるで飴(あめ)色の簾(すだれ)のように見える。掲句は干し柿に焦点を当てて、寒い空気に晒(さら)される柿を、風に慣れる修行をしていると見た。たしかに皮を剥ぎ、軸に紐(ひも)を結わえ付けて寒空に晒すわけだが、人間に置き換えてみるとえらく残酷なことをしている…
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