(467)世と容れぬ正しさを如何に歳の暮/阿部次郎(1883~1959年)
よく「正義の反対は別の正義」と言う人がいる。確かに「何を善と思うか」については社会によって、異なる場合もあるかもしれない。しかし倫理学の文脈では、「正義」は道徳心や感情の問題というより、人々が社会の中で共生していくための配分や調整の仕組み。現在、「正義」の名のもとに特定の集団の感情をまき散らし分断…
関連リンク
- ・(466)うさぎ寄りあえばうさぎをゆるしあう/木田智美(1993年~)
- ・(465)幸福にみかんの皮が乾きゆく/中西ひろ美(1952年~)
- ・(464)講義所の設け貧しやクリスマス/原抱琴(1883~1912年)
- ・(463)風呂吹(ふろふき)の一きれづゝや四十人/正岡子規(1867~1902年)
- ・(462)巌一つ寒満月を繋ぎ止む/永田満徳(1954年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。