(469)音知らぬ宇宙空間年歩む/小川軽舟(1961年~)
季語「年歩む」は年の暮(くれ)のことで、一年を振り返る感慨がこめられている。大晦日(おおみそか)はテレビの歌合戦など何かとにぎやかだが、新しい年を迎える束(つか)の間に、外に出て夜空を仰ぎ、静かに宇宙のことを考えるのも悪くない。ふと宇宙空間に音はあるのかと思う。頭から無音だと考えていたが、本当のこ…
関連リンク
- ・(468)大人には見えぬものあり冬菫/小田島渚(1973年~)
- ・(467)世と容れぬ正しさを如何に歳の暮/阿部次郎(1883~1959年)
- ・(466)うさぎ寄りあえばうさぎをゆるしあう/木田智美(1993年~)
- ・(465)幸福にみかんの皮が乾きゆく/中西ひろ美(1952年~)
- ・(464)講義所の設け貧しやクリスマス/原抱琴(1883~1912年)