(472)初雀子供のゐない家の屋根/黒田杏子(1938年~)
屋根からスズメの鳴き声が聞こえる。ぴょんぴょん跳ねるような音も交じる。いつもは気に留めない声を意識したのは年が改まったせいである。近所では家族で初詣に出かける様子や、子供の遊び声も聞こえる。夫婦には子供がいないが、代わりにスズメが遊びに来てくれたようでうれしい。そういえば元日の「初雀」だと気付き、…
関連リンク
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- ・(468)大人には見えぬものあり冬菫/小田島渚(1973年~)
- ・(467)世と容れぬ正しさを如何に歳の暮/阿部次郎(1883~1959年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。