最強寒波、宮城にも襲来 25日は各地で真冬日、平地でも積雪観測

各地で真冬日 平地も積雪
今季最強の寒気の影響で宮城県内は25日、この冬一番の厳しい冷え込みとなり、各地で最高気温が0度を下回る真冬日となった。平地でも積雪が観測された。
仙台管区気象台によると、最低気温は栗原市駒ノ湯で氷点下12・7度、登米市米山同9・4度、仙台と蔵王同7・5度など大半の地点で今季最低を記録。日中も気温が上がらず、最高気温は気仙沼で氷点下7・0度、塩釜同5・6度、仙台同4・2度などだった。
午後6時までの最深積雪量は栗原市駒ノ湯91センチ、仙台市新川21センチ、仙台10センチ、大崎市古川7センチ、石巻4センチ、白石3センチ。仙台では歩道に積もった雪を踏みしめながら児童が登校した。
気象台によると、26日の県内は寒さが幾分緩むものの、冬型の気圧配置や気圧の谷の影響で東部は曇りや晴れ、西部は曇りや雪で、ふぶく所もある見込み。

仙台・平野部、今季初の除雪車出動
仙台市の平野部で25日、今季初めて除雪車が出動し、全域で約110台が作業に当たった。
太白区の市八木山動物公園付近では、2台の除雪車が降り積もった雪を道路脇に寄せた。八木山周辺では、国道286号と東北大青葉山キャンパスの区間を中心に計8台が出動した。
山間部では昨年12月15日、泉区の泉ケ岳山麓に初出動した。
運休、通行止め相次ぐ 26日も一部で臨時休校
宮城県内では25日、悪天候のためJR在来線の運休や高速道路の通行止めが相次いだ。一部の学校は休校の措置を取った。
JR東日本は東北線仙台-福島間の上下6本、仙台-松島間の上下2本、陸羽東線鳴子温泉-新庄間の上下14本が運休し、計2820人に影響した。26日は鳴子温泉-新庄間で早朝の運転を見合わせる見通し。
県警高速隊によると、富谷市石積の仙台北部道路下り線で計4台が絡む事故があり、1人が軽いけがをした。影響で富谷-利府しらかし台インターチェンジ(IC)間の上下線が一時通行止めとなった。
また、三陸沿岸道は吹雪や事故で利府中-鳴瀬奥松島IC間の上下線が一時通行止めとなった。
仙台市交通局によると、道路の渋滞で市バスは全域で最大90分遅れた。
25日午後5時現在、市消防局に転倒するなどした10~80代11人が搬送を要請。市水道局には、水道管の凍結185件、破裂15件の相談があった。
県教委によると、25日は蔵王高(蔵王町)が大雪を警戒して臨時休校の措置を取った。泉高(仙台市泉区)は始業時刻を15分繰り下げ、田尻さくら高(大崎市)では終業時刻を2時間半繰り上げた。
26日は古川南中と古川三小(ともに大崎市)、県聴覚支援学校小牛田校(美里町)が水道管凍結などのため臨時休校する。仙台向山高(仙台市太白区)が始業を30分繰り下げ、田尻さくら高が午後に授業する。

24~25日はスリップ事故少なく
最強寒波が襲来した24日夜から25日朝にかけ、スリップが原因とみられる物損事故は宮城県内で10件余りにとどまった。県警の担当者は事前の呼びかけが功を奏したとみている。
県警交通企画課によると、スリップによるとみられる物損事故は24日午前8時~25日午前8時に11件。同様に積雪や路面凍結があった昨年12月6~7日の同時間帯の89件に比べて大幅に少なかった。
県警の担当者は、気象庁が記録的な寒波の到来に注意を訴えていたことを挙げて「住民が外出を控えたり、タイヤチェーンを装着したりして、スリップ事故の抑制につながったのではないか」と分析する。
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