(511)炒飯にすこし春菊なんとかなる/小川楓子(1983年~)
冷たいご飯と適当な具材をフライパンで炒めて炒飯を作ろうと冷蔵庫を物色していると、料理で残った春菊が出てきた。春菊は独特の香気があり、鍋物やお浸しにして食べることが多い。春菊炒飯など聞いたことがないが、ええい入れてしまえ、意外においしいかもしれない。勢いのよい柔らかな口語調のせいか、読者も「なんとか…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。