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(519)どの木にも風が棲みつき冬深む/黛執(1930~2020年)

 この頃は季節が変わったという感動もなくなり、しんしんと降る雪に春の到来が待ち遠しくなってきました。昨日も冬で明日も冬、と寒さが極まる頃を冬が深まったとしみじみ思うのでしょう。葉を落としきった木の枝の間を寒風が吹き抜けていきますが、作者は一本一本の木に風が住んでいると捉えました。見上げても音ばかりで…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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