(525)一斉に振り向きさうな黄水仙/抜井諒一(1982年~)
「一斉に振り向きそう」までは人か動物かと思いましたが、作者がそう感じたのは意外にも黄水仙(すいせん)の花です。六つの花弁の中に副花冠という冠のような部分があり、全体は正面を向いたラッパのような形です。背の高い茎と葉に囲まれ、見ようによっては顔と首のようですね。しかし風で傾きはしても後ろは向かないで…
関連リンク
- ・(524)春の夜やいやです駄目ですいけません/井伏鱒二(1898~1993年)
- ・(523)目かくしをとれば雛(ひいな)の笑顔かな/市原多代女(1776~1865年)
- ・(522)よく眠る夢の枯野が青むまで/金子兜太(1919~2018年)
- ・(521)卒業す『To LOVEる』全巻返却し/谷村行海(1995年~)
- ・(520)うぐひすのケキョに力をつかふなり/辻桃子(1945年~)