低コスト型陸上養殖 石巻専修大と宮城大、実証調査を報告 マニュアル案発表
石巻市などが実用化に向けて取り組む再生可能エネルギーを活用した低コスト型陸上養殖の実証調査に関する本年度最後の懇談会が2月27日、石巻魚市場(同市魚町2丁目)で開かれた。調査を続ける石巻専修大と宮城大が関係者約10人に現状を報告し、養殖のマニュアル案を発表した。
石巻専修大の角田出理工学部教授がギンザケの調査状況を説明。成長を促進させるため水槽に設けた発光ダイオード(LED)ライトについて「青や白などを試したが、緑が最も魚へのストレスが少なく効果があった」と語った。
物価高騰で餌代がかさむことを課題に挙げ「業者から購入するだけでなく、石巻で廃棄される野菜などで代用することも検討しないといけない」と述べた。
学内と石巻市の田代島でウニの研究を進める宮城大は、本年度に4回の試食会を市内で開催。片山亜優准教授は一般消費者や漁師らへのアンケートで「石巻市北上町で作られるパプリカの葉を餌にするといった手段は地域連携やブランド化する際にも有効」と期待値の高さを紹介した。
石巻市は両大学が示した案に基づき正式なマニュアルを作り、市のホームページで公開する予定。
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