石巻・門脇に「いのり大佛」建立へ 西光寺などのプロジェクト始動
東日本大震災から12年となった11日、甚大な津波被害を受けた石巻市門脇地区に大仏を建立する「いのり大佛(だいぶつ)プロジェクト」が始動した。同地区にある西光寺の樋口伸生住職(60)が代表を務める。西光寺震災遺族会「蓮(はす)の会」や趣旨に賛同する各地の僧侶、復興支援を機に親交を深めた石材店などが協力する。震災遺族はもちろん、誰もが足を運び、祈りをささげられる場にする考え。
市震災遺構門脇小隣の西光寺墓地にある慰霊広場「祈りの杜」に、台座や光背を含めて高さ約5メートルの阿弥陀如来坐像(ざぞう)を建立する。参道なども新たに整備する。愛知県豊田市産の花沢石を使い、同県の石工職人たちが仕上げる。
西光寺で計画の発表会が同日あり、関係者が出席した。樋口住職は「12年が過ぎても癒やされない悲しみと苦しみを抱えた遺族や、人生に苦悩する人、みんなのための仏さまをお迎えしたい」と話した。
震災で三男秀和さん=当時(12)=を亡くした、蓮の会の鈴木由美子さん(53)は「生きていくための糧が必要」と思いを語った。
2年後の3月11日建立を目指す。事業費は4000万~5000万円を見込み、寄付を募っている。
連絡先は西光寺0225(22)1264。
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