(540)陽炎より手が出て握り飯掴む/高野ムツオ(1947年~)
東日本大震災のときに詠まれた句です。春の陽気に遠くのものが揺らいで見えますが、その中から出た手が配給のおにぎりを力強く掴(つか)みます。涙の視界のような陽炎は、揺らいだ日常や人々の心を例えているでしょう。どうにもならない悲しみや、狭まった思考で動けなくなることがありますが、それでもお腹(なか)は減…
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- ・(536)ここから逃げたくて風船を離す/雪消ミスミ(2005年~)
- ・(535)春暁の火車洛陽を響かせり/董振華(1972年~)
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