閉じる

「ちゃきん」復活 愛された味、高橋さんが継承 22日に開店 石巻

「任せたよ」。店の看板の前で高橋さん(左)と握手する佐藤さん
薄い皮、甘さを控えたこしあんが特長のちゃきん(上が10個入り、下が5個入り)

 石巻市立町にあり、昨年11月に閉店した佐藤ちゃきん屋の懐かしい味が間もなく復活する。店主を手伝っていた高橋和子さん(47)=石巻市湊田町=が味を受け継ぎ、22日、同市八幡町1丁目(市総合福祉会館みなと荘入り口近く)に「ちゃきん屋 和(のどか)」を開店する。

 ちゃきんは薄く焼いた皮でこしあんを三角に巻いた石巻の名物和菓子。高橋さんは「お客さんに愛された味を守っていきたい」と話す。

 佐藤ちゃきん屋は元々、同市湊町2丁目に店を構えていたが、東日本大震災の津波で被災。仮設店舗の石巻立町復興ふれあい商店街で一時営業し、2016年10月末以降は立町の梶谷製あん所跡で3代目の佐藤美和子さん(80)=同市渡波=が姉と一緒に作っていた。

 高橋さんが佐藤さんの店を手伝ったのは20年から約2年。佐藤さんは高齢のため体調が思わしくなく、店を開けられない日が多くなった。店を開けた日に、客から「いつも閉まっている。おいしいのに。なくなったら困る」と言われたことが高橋さんの店を継ぐ決意を後押しした。

 昨年夏、店を継ぐことが決まってから皮焼きを教えてもらった。店名には2人の名前に共通の「和」の字を入れ、長年愛されてきたちゃきんの味を守っていこうという気持ちを込めた。

 佐藤さんは「ありがとう」と感謝する。高橋さんは「あんこが嫌いだった私が初めて口にした時、すごくおいしいと感激したちゃきんの味を守り、磨いていきたい」と張り切る。

 ちゃきんは薄い皮、甘さを控えたこしあんが特長。5個入り400円、10個入り800円。その日作れる数には限りがある。営業時間は午前10時~午後2時。月、火、日曜定休。石巻市八幡町1丁目6の5。連絡先は090(2998)4308。

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ

みやぎ地域安全情報

宮城県警 みやぎセキュリティメールより