修学旅行先で古里発信 食や歴史、復興アピール 石巻・湊中
石巻市湊中(生徒50人)の3年生(22人)が4月25~27日、東京へ修学旅行した。初日、葛飾区の柴又帝釈天の境内で観光客を前に、自分たちで調べた石巻の魅力を紹介したほか、運動会で踊る「湊中ソーラン」の新バージョンを披露。境内にある東日本大震災慰霊碑前で黙とうをささげた。
郷土愛を高める活動で、3年生は5グループに分かれ、石巻の歴史や食をメインとした石巻の魅力、震災からの復興などについて説明。手作りのチラシも配布し「ぜひ石巻に来てください」と呼びかけた。
湊中ソーランの新バージョンは、東京湊中会の招きで1月16日に来校した石巻市出身のダンサーで振付師の三浦亨さん=東京都新宿区=から指導を受けた。タオルを回して躍動する踊りを取り入れた。
この日は、校章入りのブルーのタオルの贈呈式があり、東京湊中会の境田憲男会長から生徒代表に手渡された。早速、全員でタオルを使って熱演、観光客から大きな拍手が送られた。
実行委員長の三浦慶士さん(14)は「震災から12年。記憶の風化が進む中、観光客が立ち止まって話を聞いてくれた」と手応えを話す。水野心愛さん(14)も「湊中や石巻について質問があり、きちんと説明ができた。達成感がある」、鈴木聖史さん(14)も「互いに協力して活動や踊りに臨み、やりきった」と語る。
3年生は同湊中会をはじめ、仲間と貴重な時間を共有する場を設けてくれた人たちに感謝した。
後藤正章校長は「子どもたちがコロナ禍を乗り越え、はつらつと活動した。互いの良さを認め合い、感謝する心を持ち続けてほしい」と成長に期待する。
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