(582)手花火や背後の海は闇につづく/前田霧人(1946年~)
浜辺で手花火をしている風景でしょう。小さくしゃがみ込み、パチパチとはじける火を見ていると、自分と自分の足元が明るく照らし出されます。しかしそれ以外は夏の夜の闇。背中を向ける海は真っ黒で果てが無いようですし、どこからか海ではなくなり、闇そのものに続いているように感じます。下五の「闇につづく」は六音の…
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