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災害時の避難経路、鷹来の森への県道拡幅を 東松島市と市議会、県に要望

県道の右折レーンの延長や片側2車線化を要望する渥美市長(左)=東松島市鷹来の森運動公園前

 東松島市と市議会は県が管理する道路や河川の整備促進を県に要望した。津波注意報の発表時に避難車両で渋滞し、原子力災害時は車の放射性物質を測る「避難退域時検査場所」となる市鷹来の森運動公園に向かう県道の拡幅などを求めた。

 要望は県道の交差点改良や歩道整備、河川堤防の拡幅など計22項目。渥美巌市長らは5月25日、地元選出の高橋宗也県議と県東部土木事務所の本郷雅俊所長、県石巻港湾事務所の藤沢隆志所長に要望書を手渡した。

 市議や市、県の職員ら約40人が、要望項目のうち19カ所を現地や車中から視察した。市鷹来の森運動公園前では、公園へアクセスする県道大塩小野停車場線に関する要望内容を渥美市長が説明した。

 県道は東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故が発生した場合や、津波発生時に避難車両による渋滞が懸念される。公園に入る際の右折レーンの延長と、公園付近の片側800メートルの2車線化を要望した。

 渥美市長は「運動公園は地震が起きると避難車両でいっぱいになり、市内の津波浸水想定区域も広がっている。原子力災害の検査場所にもなる場所。入り口で渋滞を発生させるわけにはいかない」と早急な対応を訴えた。

 県への要望会は1996年から毎年開催している。この日は矢本海浜緑地の整備や河川からの野蒜海岸への漂着物対策、潜ケ浦(かつぎがうら)水道付近に堆積した砂への対応なども求めた。

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