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石巻出身のトランペット奏者・伊勢さん、CDリリース 14年ぶり2枚目

14年ぶりにリリースしたアルバム「Sansa Shigure」

 石巻市出身のトランペット奏者伊勢秀一郎さん(67)=東京都=が率いるジャズトリオが、14年ぶりとなる2枚目のCDアルバムをリリースした。タイトルは「Sansa Shigure~さんさ時雨」と宮城の民謡から取った。

 全9曲を収録。うち表題曲の「Sansa Shigure~さんさ時雨」は構想から20年余、ようやく形になったオリジナルアレンジ曲。伊勢さんは「(さんさ時雨は)祝い歌で子どものころから聴く機会があり、今も心の奥に生きている。僕のルーツ、ソウルミュージック」と話す。

 オリジナルは2曲。「Sky~Dedicated to Mr.Miyake」は昨年1月、86歳で逝去した女川町出身のデザイナー三宅哲さんにささげた曲。

 「演奏していた市川の店の常連が三宅さんだった。石巻高の大先輩でもあった。親戚のおじさんのような存在だった。訃報に涙が止まらず、頭の中に聞こえてきた音を紡いでいった」

 もう1曲は暴風雨の中、自転車で疾走した時の光景を表現した「暴走自転車~In A Rainstorm」。ほか6曲は、伊勢さんが尊敬するミュージシャンたちの曲から選んだ。優しく温かく包み込むような伊勢さんのトランペットの音色が心地よい。

 石巻高の同期で、石巻市中央2丁目で電気店パナックけいていを経営する佐藤秀博さん(67)は「彼にしか出せない音。渋みが増してきた」と語る。

 伊勢さんはマイルス・デイヴィスにあこがれてトランペット奏者を目指した。1975年に上京、78年にプロ活動を始める。ニューヨークや北京などでも公演してきた。今秋には古里・石巻でライブを予定する。

 アルバムは税別2500円。パナックけいてい=090(2277)0596=で扱っている。

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