(641)学校の試験過ぎたる昼寝哉/正岡子規(1867~1902年)
大学は試験の時期。さて。
(A)やっと試験が終わった。一夜漬けで頑張ったし、さて、たっぷり昼寝でもするか。
(B)試験の時間は過ぎているけど、暑いしそのまま寝ていよう。人生、諦めが肝心さ。
皆さんはどちらの読み? 私は(B)。理由のない睡眠などない。眠いときは寝よう。哲学者のカント曰(いわ)く、「…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。