(657)絶対に泣かない迷子西日中/今井聖(1950年~)
いつまでも沈まない夏の夕陽(ゆうひ)の光の中です。迷子を案内所へ連れて行くところでしょうか。子どもは不安に違いありませんが、きっと口を結び涙をこぼしません。もちろん、親とはぐれたことを気にしない元気な子も「泣かない迷子」です。しかしこの句を読んで、ぐっと涙を我慢する子が目に浮かぶのは、辺りを西日が…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。