(657)絶対に泣かない迷子西日中/今井聖(1950年~)
いつまでも沈まない夏の夕陽(ゆうひ)の光の中です。迷子を案内所へ連れて行くところでしょうか。子どもは不安に違いありませんが、きっと口を結び涙をこぼしません。もちろん、親とはぐれたことを気にしない元気な子も「泣かない迷子」です。しかしこの句を読んで、ぐっと涙を我慢する子が目に浮かぶのは、辺りを西日が…
関連リンク
- ・(656)晩夏光河口の海にあらがへる/町田無鹿(1978年~)
- ・(655)出張に来てナイターのひとりかな/杉原祐之(1979年~)
- ・(654)まつすぐな道でさみしい/種田山頭火(1882~1940年)
- ・(653)文鎮の龍てのひらに秋を待つ/西野結子(2002年~)
- ・(652)手の中の鮎のふるへを子に渡す/高柳克弘(1980年~)