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(652)手の中の鮎のふるへを子に渡す/高柳克弘(1980年~)

 幼少期の生き物との出会いといえば、ペットや虫が多いだろう。生きた魚の記憶では、私は恵比寿(えびす)講のお供えの鮒(ふな)が印象深い。家では商売繁盛を願い、盥(たらい)に泳がせてから池に放していた。あるときその役を任されたが、幼心に生き物の躍動感とともに、畏(おそ)れの気持ちを感じたのを覚えている。…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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