(658)心太(ところてん)一本づつは曇らずよ/小山玄紀(1997年~)
ガラスの器に盛り付けられたところてん。夏ばて気味の目と舌に涼しさをもたらしてくれる。確かに、ところてんの一本一本が重なった状態ではその色は曇っている。海藻の天草が原料なので、その繊維の色が微(かす)かに付いている。しかし、箸で一本をすくい上げたとき、曇りが晴れて透き通る。取るに足らないことのようだ…
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