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さまざま有事を想定 女川高等学園で防災訓練、生徒考案 住民も助言

防災リュックに必要な物を考える参加者たち

 女川町の県立支援学校女川高等学園(生徒60人)で21日、全校生徒が参加する総合防災訓練があった。訓練の中身は生徒が考案。住民を合わせた計約90人が、さまざまな災害の場面を想定した訓練し、有事の際に取るべき行動を確認した。

 3グループに分かれて訓練を実施。避難所に持っていく防災リュックの中身を考える訓練では「乳児のいる家庭」と「高齢者」に必要なものを話し合った。

 生徒らは東日本大震災を経験した住民から「小さい子どものためにボディーシートや防臭袋などは多めにほしい」「高齢者の場合は避難先での持病の悪化やけがを考え、お金よりも薬やつえ、サンダルが必要」などと、アドバイスを受けた。

 体育館では、拡張現実(AR)技術を使った浸水時歩行訓練もあった。参加者はタブレットに表示される浸水した道路を見つつ、床に置かれた大量のペットボトルを踏んだりかき分けたりしながら、歩きにくさを体験した。

 3年生の芳賀亮祐さん(18)は「災害時は初めて会う人と協力することもある。正しい知識を身に付け、何でもできるようにしておきたい」と話した。

 浦宿二区の区長を務める遠藤栄吾さん(69)は「日頃から学生と顔を合わせておくことで、もしもの時でも安心できる。学校行事に積極的に参加していく」と連携の重要性を語った。

 訓練は2日間行われ、新型コロナウイルスの影響で中止していた住民参加も3年ぶりに再開。20日は豚汁の炊き出し訓練などをした。

 女川高等学園は開校翌年の17年から毎年、総合防災訓練を実施している。

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