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牡鹿半島横断、県道トンネル整備 東西の親睦「よろしく」 県が催し

交流が活発になることを願って握手を交わす大谷川浜と小積浜の住民ら

 牡鹿半島を横断する県道女川牡鹿線大谷川浜小積浜道路の整備工事が始まったのに合わせ、県は24日、石巻市のコバルトライン小積駐車場で、工事の概要を紹介するイベントを開いた。同道路の両端の地域の住民が工事概要への理解と、親睦を深めた。

 半島東側の同市大谷川浜地区と、西側の同市小積浜地区の住民計約20人が参加。駐車場の路面にテープとコーン標識で示した半島地図をトラックの荷台から見て、県職員から工事の内容を聞いた。

 新設するトンネルに見立てたイベント用テント内で、工事の安全を祈願する見守り宣言やくわ入れも行った。開通後、地域交流が盛んになることを願い、住民同士が握手も交わした。

 大谷川浜の行政区長阿部照彦さん(65)は「高齢化や東日本大震災などもあって地域から人が減り、さみしさがあった。道路とトンネルができることで、今まで以上に交流が盛んになればいい」と期待した。

 小積浜の行政区長阿部長一さん(73)も「人の行き来が増えるだけでなく、防災面でも安心感が増す。無事に工事が終了してほしい」と語った。

 鮫浦湾に面する大谷川浜と、荻浜に近い小積浜の間1.8キロを結ぶ。緊急搬送時の移動時間の短縮、住民と観光客らの利便性の向上、災害時の避難道路としての役割などが期待されている。

 県によると、道路の工事は本年度スタートした。トンネル工事は来春からの予定。2027年3月の使用開始を目指している。

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