60歳以上の就労後押し、18日に初の企業説明会 斎藤正美石巻市長・定例記者会見
石巻市の斎藤正美市長は5日の定例記者会見で、60歳以上の市民を対象とした合同企業説明会を18日に初めて開催すると発表した。就労意欲のある高齢者らと雇用に前向きな事業所の橋渡しを図る。関係者によると、60歳以上に特化した企業説明会は石巻地方では初めて。
企業説明会は同市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で午後1時半~3時。市内で介護職員や警備員、清掃員などを募集する7事業所と市シルバー人材センターが、ブースを設ける。
市は昨年度、65歳以上で要介護認定を受けていない市民から2000人を抽出し、就労に関する意識調査を実施した。1153人が回答し、約3割が「働きたい」と答えた。理由は複数回答で「健康維持」が約62%と最も多く、「生活費のため」は約53%、「生きがい・社会貢献」が約33%と続いた。
市内事業所500社にも高齢者雇用に関する意向調査を行った。回答した301事業所のうち約半数に当たる141事業所が、65歳以上の新規雇用に前向きだった。
調査結果を踏まえ、市は高齢者の雇用と就労の促進に取り組む方針を決めた。斎藤市長は「自身の知識や経験を生かし、生きがいを持って働くことができる新たな職場を見つけてほしい」と述べた。
<石巻・渡波支所の移転候補地>
石巻市渡波支所・渡波公民館の移転を巡り、渡波地区住民らが移転先を万石浦公園(石巻市流留)とするよう求める地元意向をまとめたことを受け、斎藤正美市長は5日の定例記者会見で「まだ正式に話はきていないが、地元の意向を最大限に尊重したい」と述べ、実現に向け前向きに検討する考えを示した。
東日本大震災で被災した渡波地区は、昨年5月に県が公表した最大級の津波浸水想定でほぼ全域が3メートル以上浸水する予測となり、渡波支所の浸水高も約4メートルと示された。
昨年6月にあった住民説明会で斎藤市長が移転の必要性に言及し、住民にも候補地選定への協力を求めていた。地元は行政区長らを中心に協議し、9月に候補地を万石浦公園とすることで一致した。近く、市に要望を行う予定。
会見で斎藤市長は「住民らが協議してくれた結果を受け止めたい。(災害時は)避難所にもなる施設で、早めに整備を進めていきたい」と意欲を語った。
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