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県議選 東松島区、高橋氏が無投票3選 少子高齢化など課題解決に意欲

3選が確定し、花束を受け取る高橋氏(中央)

 13日告示された県議選東松島選挙区(定数1)=東松島市=は、自民党現職の高橋宗也氏(61)が無投票で3選を果たした。

 立候補の届け出が締め切られた午後5時過ぎ、東松島市小松の事務所に当選確定が伝えられると大きな拍手が送られた。当選セレモニーには約60人が参加。高橋氏は「市民の負託を重く受け止めている。初心を忘れず、市の課題を県政につなぐ役割を4年間さらに果たしていきたい」と決意を述べた。

 この日は事務所で出陣式を開き、あおい地区で第一声を上げた。県立高校へのエアコン設置や観光振興などを実績としてアピールしつつ、物価高騰や少子高齢化、福祉、教育、産業などの諸課題を「一つ一つ解決していくことが県全体の発展につながる」と強調。選挙カーで市内を回り「市民、県民目線で困っている人の役に立ちたい」と語った。

6期連続無投票、旧選挙区含め7回目

 旧桃生選挙区時代を含めると2003年から7回連続の無投票となった東松島選挙区。地元と県の関係性の安定を歓迎する一方で、候補者選択の機会が失われたままの状況に疑問を抱く有権者もいる。

 東松島市矢本の会社員女性(42)は「現職に不満を感じなくても、選挙は市民が政策を聞ける大事な機会。若者にとっても投票は政治を考える場になり、選挙戦はあった方がいい」と話す。

 東松島市議4期目の小野恵章議長(68)は無投票が続く要因の一つに、市町村合併に伴い07年に再編された1市単独で定数1という区割りを挙げる。

 「対抗馬が出ても、単独の自治体で後援会組織が強固な現職に勝てる見込みは少ない」と指摘。「候補者にとっても選挙で選ばれた方が市民から信任を得たと実感できるのだが」と区割りのマイナス面を語る。

 市職員から転身した高橋宗也氏は3回とも無投票当選。後援会も選挙戦の経験がないが「票数による評価は受けられないが、働きが評価された結果だと捉えている」と斎藤英彦会長(60)。「会員は選挙戦の経験がある人や若い世代など幅広い。どんな状況でも緊張感を持とうと常々話しており、選挙になれば機能できる」と話した。

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