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県議選、22日投開票 石巻・牡鹿選挙区候補者、政策と横顔(下)

 県議選石巻・牡鹿選挙区(定数4)に立候補した自民、立憲民主、共産の各党と無所属の現職、日本維新の会と無所属の新人の6候補は、東日本大震災から12年がたった課題先進地で支持拡大に懸命だ。各候補の政策や横顔を2回にわたって紹介する(届け出順)。

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坂下 賢さん(61) 立現

坂下賢(さかした・けん)さん。1962年、石巻市生まれ。東海大卒。99年から県議6期。党県副代表。

<処理水放出は補償重要>

 防災と少子化対策を訴えの主軸に据える。企業誘致や子育て支援策などで、東日本大震災後の急激な人口減少の緩和を目指す。

 支持者からは物価高騰など喫緊の課題が寄せられる。「県下第2の都市が魅力では3、4番目になりつつある。安心して暮らせる街づくりが必要だ」と力を込める。

 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出には「漁業者が頭を悩ますのは当然」と風評被害対策・補償の重要性を訴える。東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故時避難計画の実効性を疑問視。「反原発ではないが再稼働ありきの進め方はおかしい。住民の安全が最優先」と主張した。

 震災伝承の中核施設「みやぎ東日本大震災津波伝承館」については、展示の充実や国際的な防災会議の誘致など役割強化を図る。

 「温厚時々頑固」と自らの性格を表現する。趣味はフォークやロックの音楽鑑賞。ギターやベースも演奏する。近頃は庭いじりに目覚め、今年はチューリップやヒマワリを育てた。

本木忠一さん(66) 無現

本木忠一(もとき・ちゅういち)さん。1957年、石巻市生まれ。専修大中退。92年から旧石巻市議3期。2003年から県議5期。会社役員。

<若者定住へ働く場確保>

 東日本大震災後加速する人口減少や疲弊する農村の現状に危機感を抱く。地方再生の起爆剤として提案するのが、県庁所在地の移転だ。「仙台一極集中を打開し、県土の均衡ある発展をなんとしても成し遂げたい」と力を込める。

 若い世代の定住促進に向け、企業誘致の推進を掲げる。「若者の働く場を確保し、古里で家庭を持ち子育てできる環境を整えたい」と意欲を語る。

 石巻市議からスタートし、地方議員生活30年。現場主義を貫き、「今日頼まれたら明日行く」がモットー。「票が少ない所にこそ行政の光を当てなければいけない」と、普段から管内をくまなく歩く。

 市陸上スポーツ少年団協議会や市空手道連盟など3団体の会長を担う。「子どもが好き。無邪気な子どもたちと接する時間が気分転換になる」と笑う。

 野球の本場、米大リーグで活躍する大谷翔平選手のファン。シーズン中は毎朝結果をチェックし、力をもらった。座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」。

橋浦清紀さん(59) 無新

橋浦清紀(はしうら・きよのり)さん。1964年、石巻市生まれ。千葉大卒。元県立高校教諭。

<現場視点で教育を改革>

 重点的な政策に、生活支援、教育改革、農業の後継者育成を挙げる。

 生活支援ではNPO法人での相談経験を生かし、市町村以外での相談できる場の充実を掲げる。

 教員の多忙がいじめや不登校、学力問題につながっていると考える。「中身を知ってないと解決できない」と現場視点での教育改革を進める。

 県の農業従事者の84%が60歳以上で、20年後担い手がいなくなることに危機感を感じている。「構造的な改革を進めないと農業後継者は育たない」と警鐘を鳴らす。

 石巻市須江に建設予定の液体バイオマス発電所を巡る問題に対応するため教員を早期退職。反対する住民団体の代表を務める。

 自身を責任感が強い性格と捉える。座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」。趣味は月1回のゴルフと植物栽培。時代劇が好きで、好きなドラマは「必殺仕事人」。毎週の大河ドラマも欠かさない。坂本龍一の曲をよく聴く。両親と長女、長男との5人暮らし。

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遊説日程(17日)

【佐々木喜蔵候補】
 ▽選挙カー=旧石巻市内、河北、旧石巻市内

【三浦一敏候補】
 ▽選挙カー=不動町、吉野町、新栄、鹿妻、根岸、渡波、河北、北上、雄勝 
 ▽街頭、個人演説会=黄金浜会館前(午前10時)、さくら町北公園(同10時半)、垂水(同11時20分)、流留集会所前(同11時45分)、北上にっこりサンパーク(午後2時半)、水押集会所(同6時半) 

【佐藤雄一候補】
 ▽選挙カー=河南、桃生、河北 
 ▽街頭、個人演説会=イオンモール石巻前(午後4時) 

【坂下賢候補】
 ▽選挙カー=女川町役場前、牡鹿、桃浦、雄勝、大川、立町 
 ▽街頭、個人演説会=名振コミュニティーセンター(午後3時) 

【本木忠一候補】
 ▽選挙カー=二俣、北上、牧野巣、飯野川、二子、五十五人・鶴家、美園、稲井

【橋浦清紀候補】
 ▽選挙カー=二子、飯野川、北上、雄勝、桃生

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