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「子育て世代の声届ける」 女川初の20代女性議員・宮坂さん、地域医療問題などに関心

 任期満了に伴い10月に行われた女川町議選で、新人の宮坂千尋さん(29)=同町旭が丘=が、286票を集め当選を果たした。町によると、20代の女性町議の誕生は初めてではないかという。宮坂さんは「自分と同じ、子育てに励む人たちの声などを町に届ける。町民が安心して暮らせ、子どもたちも女川に住み続けたいと思ってくれる地域にしたい」と意欲を語る。

 宮坂さんは8歳と2歳の娘を育てる傍ら、町の女子ミニバスケットボールチーム「女川フィーバーエンジェルス」のOGとして、昨年からチームを指導している。

 町議選への挑戦は長女の小学校入学などがきっかけになった。登下校の時間帯は地域で見守り活動が行われることもあるが、自宅から学校までは子どもの足で30分以上。国道398号など、トラックやスピードを出す車との接触事故が心配な箇所もあり、不安を感じていたという。

 こうした親子が関わる町の課題を解決するためにはどうすれば良いか、考えを巡らせた結果、町議の存在にたどり着き、立候補を決意した。

 選挙戦については「全てが手探りで、伝えたい思いがしっかり有権者に届いているか不安だった」と振り返る。

 それでも、両親や東京に住む妹が共に選車に乗るなど家族の協力を得て戦った。選挙運動に慣れた現職に交じって、町内をくまなく回り、歩いている人を見かけると選車を降りて支持を訴えた。

 町議の活動は今月から。いつか一般質問で、町地域医療センターの小児科診療(週1回)の回数増を取り上げたいという。「石巻の病院に行く場合でも、移動を含めて数時間かかる。このままでは子育て世代が女川を離れてしまいかねない。現状を変えていきたい」と語る。

 任期中の取り組みについても「票を入れてくれた人の気持ちに応えたい。町民の声を聞き、イベントにも顔を出すなど4年間しっかり活動する。スポーツ指導の経験も生かし、子どもがやりたいことをかなえられる環境も整えてあげたい」と意気込む。

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