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「しずねごだ」「盆踊りさ行ける」 東北弁アニメ動画が人気 石巻出身の女性運営、投稿サイト登録者44万人

小顔マスクマンママさんが公開しているユーチューブの一場面

 動画投稿サイト・ユーチューブやTikTok(ティックトック)のチャンネル「こたマスク」で、アニメ映画を東北弁でアフレコした動画が注目を集めている。ユーチューブの登録者数は44万人に上る。チャンネルを運営するのは、石巻市出身で、現在は仙台市に住んでいるが詳しい素性は明かさないという謎の女性「小顔マスクマンママ」さん(36)だ。

 アニメ映画「シンデレラ」のワンシーン。騒ぎ立てる娘たちを継母が「しずねごだ(うるさいですよ)」とたしなめる。カボチャの馬車が現れて「これで盆踊り大会(舞踏会)さ行ける」。西洋の童話のキャラクターがさも当然かのように東北弁をまくし立てる。

 動画の投稿は2020年3月に始めた。当時していたレジ打ちの仕事の愚痴を「白雪姫」のワンシーンに当てはめた動画「レジユキヒメ」を22年5月に投稿したところ「共感できる」と視聴者に好評だった。

 方言を本格的に使い始めたのはシンデレラにアフレコした「訛(なま)デレラ」シリーズから。それまでの動画で一部に取り入れたところ、反応が良かったことから「必要以上に使ったらどうなるだろう」と好奇心が湧いたという。

 動画では音声と同時に字幕の「通訳」が流れるため、方言を知らない人でも楽しめる。映画のせりふをそのまま方言にするだけでなく、会話を創作し、有名な歌謡曲の歌詞を取り入れるなど独自の工夫で方言の面白さを際立たせている。

 訛デレラシリーズは10日現在、11本で計約550万回の再生回数を記録している。現在は「訛りの国のアリス」も投稿している。

 反響の大きさについて小顔マスクマンママさんは「意外だった。聞き取りにくい言葉を受け入れてくれるか不安もあったが、『田舎の祖母を思い出した』などのコメントがあってうれしかった」と話す。

 現在はゲーム会社と契約し、ゲームのプレイ動画の制作なども手がける。小顔マスクマンママさんは「関係のない地域の人にも東北弁が浸透したら面白い。皆さんが楽しんでくれる限り続けたい」と語った。

こたマスク - YouTube

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