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(744)病棟は海鳴りのなか神の留守/櫂未知子(1960年~)

 「神の留守」は、陰暦10月に全国の神々が出雲大社に集まるので、各地の神社はどこも神が留守になるということ。海沿いの病院に入院したのか。病気の身の不安な心情は、まるで響き渡る「海鳴り」のようだ。神の不在となった地での闘病は一層心細い。「神に見放される」という言葉があるが、しかしそう思った時にこそ、自…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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