(760)闇汁の豊葦原でありにけり/渡辺誠一郎(1950年~)
闇汁・闇鍋はそれぞれ持ち寄った具材を入れて闇の中で食べるもの。一方、豊葦原(とよあしはら)は日本の美称。日本は和洋折衷、漢字文化とごった煮文化だ。実際の闇鍋はメンバー同士気を使って白菜ばかりということもしばしば。そんなつまらない鍋をするより、チョコレートとか、思いっきり変なものを入れた方が面白い。…
関連リンク
- ・(759)枯菊を括(くく)れば胸に日の匂ひ/森有也(1941年~)
- ・(758)椅子に身をなじませてゆく暖房車/西山睦(1946年~)
- ・(757)冬枯の中の目鼻として立てり/永瀬十悟(1953年~)
- ・(756)コート置けるよこつちの空いてゐる席に/斉藤 志歩(1992年~)
- ・(755)孤独とは人の持物年の空/河内静魚(1950年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。