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花街や江戸医療の貴重史料見つかる 石巻アーカイブ発表 売上帳や薬事本など6点

料亭や芸者の名前が書かれた玉帳
民家で見つかった玉帳や薬事本=石巻市役所

 石巻市のNPO法人石巻アーカイブは6日、明治時代末期から昭和40年代ごろまで市中心部にあったとされる芸者置き屋の売上帳や江戸時代の医書など計6点が、市内の民家から見つかったと発表した。医書や薬事の古書は専門性が高く、NPOは医薬の研究機関など寄贈先を探している。

 売上帳は、現在の「いしのまき元気いちば」(中央2丁目)近くにあった芸者置き屋「稲廼家(いなのや)」の「玉帳(ぎょくちょう)」「玉控帳(ぎょくひかえちょう)」の計3冊。1921~32年の一部を除き、日付や時間、料亭名、芸者名などが記されている。

 NPOの小野寺豊代表理事(64)らが市役所で記者会見して明らかにした。解析したNPO副代表理事で郷土史家の辺見清二さん(75)は「かつてあった石巻の花街を知ることができる貴重な史料」と評価した。

 その他、江戸時代中期の1772年に初版が発行された外科治療の医書「錦嚢(きんのう)外療秘録」や薬事本「本草綱目草部目録第十六巻」「本草綱目菜部目録第二十七巻」も発見された。

 いずれも、市内の会社員でNPO会員の長谷部雅史さん(59)の生家に保管されていた。長谷部さんによると、金融機関に勤めていた父が40年ほど前に客から譲り受けた。元の持ち主は不明という。

 小野寺代表理事は「医書などは医学や薬学の施設で使い道があれば役立ててほしい」と話す。連絡先は小野寺さん090(3753)5295。

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