地域経済の発展誓う 経営者ら賀詞交歓会 石巻地方
◇石巻 本格回復へ官民連携
石巻市と石巻商工会議所は5日、新年賀詞交歓会を同市千石町の石巻グランドホテルで開いた。参加者は人口減少や物価高騰などの社会課題を踏まえ、地域経済の発展や官民連携の強化へ決意を新たにした。
行政や経済界の関係者約530人が出席。能登半島地震の犠牲者に哀悼の意を示すため、冒頭に黙とうをささげた。
斎藤正美市長は、昨年の経済状況を「長引く円安や原油価格の高騰で多くの企業にとっては厳しい1年だった」と総括。「今年は川沿いエリアを基点にしたにぎわい創出、交流人口拡大を図るとともに、地域経済の本格的な回復に向け関係機関との連携を強化する」と述べた。
石巻商議所の青木八州会頭は、4月に始まる運輸、建設業界などの残業規制強化に触れ「労働力不足が進み、大変な時代になる」と危機感を強調。出席者に向けて「皆さんの1年が健康、無災害、無事故で過ごせることを祈念する」と語った。
新型コロナウイルスの感染拡大防止で見合わせていた飲食を伴う形式を4年ぶりに再開し、参加者同士が交流を深めた。
◇東松島 道の駅開業、追い風に
東松島市と東松島市商工会は5日、今年の展望を語りながら交流を深める新年賀詞交歓会を市コミュニティセンターで開き、経営者や各種団体の代表者ら約200人が地域経済のさらなる発展を誓い合った。
市商工会の橋本孝一会長は「ネット販売などによる小売業者の売り上げ減少など数々の問題が重なり、地域経済の活性化が課題。(商工会として)的確なアドバイスや知恵を出しながら迅速な対応ができるように努力し、魅力ある街にしていきたい」と話した。
渥美巌市長は「新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、夏祭りや航空祭ににぎわいや活気が戻ったことを実感している。道の駅の秋頃の開業に向け、取り組みを加速させていく」とあいさつした。
航空自衛隊松島基地(東松島市)の曲技飛行チーム「ブルーインパルス」(第4航空団飛行群第11飛行隊)の名久井朋之飛行隊長が講演した。
昨年までコロナの感染予防のため、規模を縮小してきたが、今年は通常通り開催した。
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