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能登半島地震支援 布草履の作り手女性ら、売り上げ寄付へ

布草履を一つ一つ編み上げるメンバー。会員同士の交流の機会になっている

 東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市や南三陸町、陸前高田市などの女性たちでつくる手編み仕事チーム「ふっくら布ぞうりの会」が、能登半島地震の復興支援に売り上げの一部を充てようとチャリティー用の布草履の制作を始めた。

 石巻市八幡町1丁目の市総合福祉会館みなと荘では14日、石巻など県内から編み手の女性9人が集まった。アーティストや企業から譲り受けた新品のTシャツを裂いた布や、提供を受けた布などを用いて、一足ずつ編み上げた。

 布草履は厚みがあり、丈夫さが特徴。履いた際に足の指に力が入ることから、外反母趾(ぼし)や扁平(へんぺい)足の予防、改善も期待できるという。

 同市鹿妻南3丁目のパート西村しげさん(77)は「震災の際に支援をもらった、ありがたい気持ちが骨身に染みている。能登の人たちが前向きになり、明るく過ごせるような一助になれればうれしい」と話した。

 会を運営する一般社団法人あゆみ(東京)の工藤賀子(のりこ)代表(57)は「布草履を編むことは全国からの復興支援を通して培ってきた技術。何らかの形でお返ししていきたい。今後もチャリティー活動を続け、会のメンバーが能登で住民と交流できる機会もつくりたい」と述べた。

 会は震災を機に2011年秋から、コミュニティーづくりや生きがいの創出、経済支援を目的として設立。現在約40人が所属し、宮城、岩手両県や東京都で、月1回程度活動している。

 価格は6600~7150円。石川県の被災地でコミュニティーづくりを担う団体に、1足当たり500~1000円を寄付する予定。3月1日からオンラインショップ(https://fukkura-shop.com/)で販売する。予約も受け付ける。また、会は企業から新品のTシャツや布の寄付を募っている。

 連絡先は一般社団法人あゆみ03(5432)9622。

ふっくら布ぞうり shop

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<寄付・支援>

 石巻商高は15日、石巻市に災害義援金3万3597円を寄託した。

 
 牡鹿中、鮎川小、大原小、寄磯小は15日、石巻市に災害義援金7万4918円を寄託した。

 
 石巻市新年賀詞交歓会参加者有志一同は15日、石川県の輪島市、珠洲市、志賀町に義援金計50万3587円を贈った。

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