礼儀、子どもの成長促す 授業や校長指導で定着、思いやり育む 石巻市内小学校
石巻市内の小学校で「礼儀」に着目した実践が子どもの成長を後押ししている。授業で習ったり、校長に指導されたりして身に付けた立ち止まってのあいさつなどは心を育み、生涯の財産となりそうだ。
開北小(児童297人)は昨年12月、各学年道徳科の「礼儀」の授業に外部講師を招き、「礼儀作法教室」を初めて実施した。元石巻市湊中校長で、表千家茶道教授の石田邦子さん(81)=石巻市=が講師となり、正座や座礼、立礼の仕方、立ち居振る舞い、人としての心構えを教えた。
「お先に」という言葉を引用した日本独自のマナーを説明し、相手を思いやる、気遣う言葉として日常生活への活用を促した。
鹿野宏美校長は「学年によっては意識して取り組むようになり、立礼はきちんとできるようになった」と成果を語る。新年度は早い時期に開催するという。
「あいさつは人間関係づくりの基本」。鹿又小(児童307人)は、2022年度から浦山正幸校長が自ら模範を示して立ち止まってのあいさつを指導。来客にも立礼できる習慣が定着している。同校は魅力ある学校づくりの三本柱の一つに位置付けている。
伝統文化を尊重する教育活動を進める石巻小(児童281人)は、各学年が年3時間、礼儀作法や伝統文化を学ぶ。立礼ではきちんと立ち止まり、相手の目を見てあいさつすることを心がける。
児童の立派な姿は「(創立150周年の)伝統の力」と新井雅行校長。「黙想や立ち止まってのあいさつができる児童の多くは落ち着きや集中力がある」と話す。
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