(828)何処にでも行ける切手を買うて春/大島雄作(1952年~)
仕事柄、郵便もメールも両方送る機会がありますが、封書に宛名を書いていると、その住所の遠さにしみじみすることがあります。この手紙は和歌山へ、これは兵庫へと、自分が行く予定のない遠方に受け取る人は住んでおり、手の中の紙は数日後にそこにたどり着きます。メールにその感慨はありません。作者はまだ手紙を出す前…
関連リンク
- ・(827)春や春クリームぴゆと出ぴゅと戻り/箱森裕美(1980年~)
- ・(826)春一番又三郎よマタサボロウ/寺田伸一(1962年~)
- ・(825)十六歳は時限爆弾花ぐもり/大高翔(1977年~)
- ・(824)不動滝春の音して落ちにけり/石川暉子(1937年~)
- ・(823)心臓はひかりを知らず雪解川/山口優夢(1985年~)