世界一周の数奇な運命、新講談「若宮丸物語」第2作完成 30日、tbcラジオで第1作放送
江戸時代に日本人で初めて世界一周した石巻若宮丸漂流民を題材にした新講談の第2作「若宮丸漂流物語 日本人で初めて世界一周した男たち 石巻禅昌寺遭難供養碑の由来」が完成した。30日には1作目の「若宮丸漂流物語~ふるさとなお遠く」がラジオ番組で放送される。今年は漂流民帰国から220周年でもあり、顕彰機運が高まりそうだ。
作者は石巻市出身で石巻若宮丸漂流民の会会長の木村成忠さん(80)=仙台市=。このほど書き上げた第2作は、石巻市山下1丁目の禅昌寺にある「若宮丸遭難供養碑」をプロローグに、乗組員16人がそれぞれたどった運命を、初めて世界一周した日本人という歴史的偉業の中に浮かび上がらせる。
第1作のラジオ放送は30日午後7~8時、tbc東北放送の番組で紹介される。遭難(1793年)から11年かけてロシアから長崎に帰着(1804年)した津太夫(塩釜・寒風沢)、儀兵衛(東松島・室浜)ら乗組員4人にスポットを当て、故郷の地を踏むまでのドラマだ。
語り手は元tbc東北放送アナウンサー藤沢智子さん(65)=同=。昨年4月、東松島市野蒜市民センターで同作を講談で披露し好評を博した。
木村さんは「藤沢さんがどのように表現してくれるのか楽しみ。地球規模の郷土史の一こまを広く知ってもらう絶好の機会。漂流民の会としても帰国から220周年を盛り上げたい」と話す。
第2作は講談スタイルで石巻、東松島、塩釜、仙台各市などでの上演を年内に予定している。
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