(860)一僕とぼくぼくありく花見哉/北村季吟(1624~1705年)
「僕」は使用人の意。「ぼくぼく」は辞書を引くと、「ゆっくりと歩くさま」とある。「一僕」と「ぼくぼく」の音の重なりは、底の見えた理知というより、お馬鹿(ばか)指数マックスとでも言うべきほんわかした雰囲気を生んでいる。声に出して読みたい春の句だ。作者の北村季吟は松尾芭蕉のお師匠。俳諧の人としても有名だ…
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